「色鉛筆を買おう」と検索して、油性と水彩の2種類が出てきて手が止まった。そんな経験はありませんか。名前は聞いたことがあるけれど、実際どう違うのか、自分にはどちらが向いているのか。今日はその迷いをほどいていきます。
結論から言うと、どちらが優れているという話ではありません。つくり方の考え方がちがうだけです。そこさえつかめば、選ぶ基準は自然と見えてきます。
油性色鉛筆 — 色を「重ねて」つくる
油性色鉛筆は、顔料をワックスや油分で固めた芯を使います。紙の上に色の層をのせていく画材だと考えてください。
いちばんの特徴は、塗り重ねが効くことです。薄く置いた色の上にちがう色を重ねると、下の色が透けて、混ざった色が生まれます。オレンジの上に赤を重ねれば深い朱色に、青の上に紫を重ねれば夜の空のような色に。この積み重ねが、色鉛筆画の奥行きをつくります。

描き心地は、しっとりと紙に吸いつくような感触です。芯がやわらかいものほど発色がよく、少ない力でもきれいに色がのります。
水彩色鉛筆 — 色を「溶かして」ひろげる
水彩色鉛筆は、水に溶ける成分で顔料を固めた芯を使います。乾いた状態では普通の色鉛筆と同じように描けますが、水を含ませた筆でなぞると、そこから色がほどけて広がります。

紙の上で色が溶けだす瞬間は、何度見ても心が動きます。鉛筆の線が消え、絵の具のようなにじみに変わっていく。この「一度描いてから、変化させられる」ところが、水彩色鉛筆ならではの楽しさです。
空のグラデーション、花びらのやわらかい輪郭、水面の反射。輪郭をぼかしたい表現とは、とくに相性がいいでしょう。ただし、水を使う分だけ準備が必要です。水筆やパレット、水に強い紙。手軽さでは油性に一歩ゆずります。

迷ったときの3つの判断軸
特徴はわかっても、決めきれない。そんなときは、次の3つで考えてみてください。
1. どんな絵を描きたいか
くっきりした線と細かい描き込みなら油性。やわらかいにじみとひろがりなら水彩。描きたい絵を1枚思い浮かべると、案外すぐ決まります。
2. 準備にどれだけ手間をかけられるか
思い立ったときにすぐ描きたいなら油性です。水彩は水まわりの準備が要るぶん、机に向かう時間をつくれる方に向いています。
3. これから何を試したいか
まだ方向が定まっていないなら、複数の種類が1箱に入ったセットという選択肢もあります。使ってみて「こっちが好きだ」とわかることは、案外多いものです。
タイプ別・おすすめの一本
ここからは、目的別に3点ご紹介します。
色鉛筆 72色|油性・丸形・3.3mm・ソフト芯|紙製ケース
はじめの1セットに選びやすい、油性の定番です。72色あれば近い色どうしを重ねる楽しみが生まれ、やわらかなソフト芯は弱い力でもきれいに発色します。紙製ケースは軽く、机の上でも扱いやすい一箱です。
¥1,580(税込)
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色鉛筆 50色|水彩・六角形・3.3mm・ソフト芯|紙製ケース
水彩の表現をまず試してみたい方へ。六角形の軸は転がりにくく、細かい線を引くときにも安定します。乾いたまま描いて、あとから水でほどく。その変化のおもしろさを、50色で気軽に体験できます。
¥1,580(税込)
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色鉛筆 60色|油性&水彩・丸形・3.3mm・ソフト芯|紙製ケース
油性・水彩・メタリック・マカロン・ネオンが各12色。5種類の描き味を1箱で比べられるセットです。同じ絵の中で使い分けられるので、「自分にはどれが合うのか」を手を動かしながら確かめられます。迷っている方に、まずおすすめしたい一箱です。
¥1,780(税込)
商品ページを見るどちらを選んでも、描きはじめられます
油性と水彩、それぞれの持ち味をお伝えしてきました。けれど本当のところ、大切なのは「どちらを選ぶか」よりも「手を動かしはじめること」なのだろうと思います。
はじめの一箱は、これから何十時間もあなたの手のそばにある道具になります。描きたい絵を思い浮かべて、しっくりくるほうを選んでみてください。
そして選んだあとは、力加減を意識してみると表現の幅がぐっと広がります。何を描くか決まっていなければ、季節のモチーフからはじめるのもおすすめです。これらの記事も、あわせてどうぞ。
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なぜ大人になってから絵を描きたくなるのか|3つの理由と始め方
あなたのアトリエに、新しい一本が加わりますように。