夕方の買い物帰りやお迎えの途中に、ふと見上げた空が驚くほどきれいな色に染まっていた。そんな経験はありませんか。10月も下旬になると、夕方5時前後にはもう日が沈みます。空は黄色から茜色、そして紫へと、ほんの十数分で表情を変えていきます。
今回は、その空をソフトパステルで描いてみましょう。使う色は空に3色、仕上げに暗い色が1色だけです。はがきほどの紙なら、30分ほどで1枚が仕上がります。
秋の夕暮れが、パステル向きのモチーフである理由
夕暮れの空には、はっきりした線がひとつもありません。黄色はいつのまにかオレンジに、オレンジはいつのまにか紫に変わっていきます。
ソフトパステルは、色の粉を紙にのせ、指でなでて溶け合わせる画材です。色鉛筆では手間のかかるなめらかなグラデーションが、指を数回往復させるだけでできあがります。夕暮れの空は、この画材の得意なことがそのまま生きるモチーフなのです。
空気が澄んでくる秋は、夕焼けの色が鮮やかに見える季節でもあります。お手本は毎日、窓の外にあります。
はじめてのパステル、用意するもの
用意するのは、ソフトパステルのセット(12〜24色ほど)、表面にザラつきのある画用紙、練り消し、マスキングテープ、指を拭くためのウェットティッシュです。
紙は、はがきサイズ(約10×15cm)がおすすめです。
パステルは半分に折り、3〜4cmにしてから使うと扱いやすくなります。鉛筆のように立てて持つのではなく、横に寝かせて側面を紙に当てます。親指と人さし指で軽くはさんですべらせると、幅のある帯が一度に塗れます。
ソフトパステル24色|ぼかしを楽しむ角型|初心者の絵画・プレゼント
角型なので、平らな側面を寝かせれば空の帯が一度に塗れ、角のエッジを使えばススキの細い線も引けます。伸びのよい芯質で、境目を指でなでるだけでなめらかになじみます。ビビッドからアースカラー、モノトーンまで24色そろうので、夕焼けの暖色も、シルエットに使う落ち着いた暗い色も、1セットの中から探せます。衝撃保護スポンジ入りの収納ケース付きで、折って使うパステルも保管しやすい構成です。
¥1,298(税込)
商品ページを見る空のグラデーションを3色でつくる
使う色は、黄色、オレンジ、紫の3色です。
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地面の線を引き、空を3等分する
紙を横長に置き、下から3cmのところに地面の線を鉛筆でごく薄く引きます。その上の空を、上下に3等分します。
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明るい色から、3色を帯で塗る
下の段に黄色、真ん中にオレンジ、上の段に紫を、寝かせたパステルで横向きに塗ります。紙の白さがところどころ残るくらいの軽さで、2往復ほどで十分です。隣の段との境目は、5mmほど重ねて塗っておきます。この重なりが、ぼかすときの「のりしろ」になります。
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境目を指でなじませる
指の腹で境目を左右になでます。黄色とオレンジの境目は、5〜6回往復させてしっかりなじませます。
指でぼかして、光の輪をつくる
空ができたら、沈みかけの太陽を入れます。描き足すのではなく、色を消して光をつくります。
練り消しを小指の先ほどに丸め、黄色の段の、地面の線より少し上に押し当てます。こすらずに、押して離してください。数回くり返すと、直径1cmほどの白い丸が抜けます。これが太陽です。
次に、黄色のパステルを指先にこすりつけ、粉を少しだけとります。その指先で白い丸のまわりに小さな円を描き、うずを巻くように3周ほど外へ広げていきます。すると光がにじんで、明るい輪が生まれます。
最後に練り消しで太陽のふちを軽く押さえると、まぶしさが増します。
シルエットを足して、情景を仕上げる
仕上げに、夕日を背にした景色を影絵のように入れます。色は真っ黒より、こげ茶や紺のような色みのある暗い色のほうが、夕焼けの空となじみます。
まず、地面の線から下を、寝かせたパステルで塗りつぶします。線の上をゆるやかに波打たせると、遠くの山並みや丘になります。次に、パステルの角を使って、地面から上へススキを描きます。最後は力を抜いて、はらうように動かします。5〜7本描いて穂先を同じ向きに少し傾けると、秋風が吹いているように見えます。
最後にマスキングテープを外側へゆっくりはがせば、完成です。
まとめ
秋の夕暮れは、空に3色、影に1色あれば描けます。
- 塗る順番 — 明るい色から塗って、境目を指でなじませる
- オレンジと紫の境目 — 指を拭いてから2〜3回だけなで、少し残す
- 太陽の光 — 描き足さず、練り消しで抜いてつくる
- シルエット — 色みのある暗い色で塗り、ぼかさずに残す
この流れを覚えれば、何枚でも空を描けるようになります。今日の夕方、見上げた空がそのまま次の1枚のお手本です。
お子さんやお孫さんと並んで、それぞれの夕焼けを描き比べてみるのも楽しいですよ。