白いカップや白い花を描こうとして、白い色鉛筆で一生懸命塗ったのに、なんだかのっぺりして立体感が出なかった。そんな経験はありませんか。白いものは身近なのに、いざ描くと意外と難しいモチーフですよね。
実は、白いものを白く見せる一番の近道は「白で塗らないこと」です。周りの色を拾い、影を色で作り、明るいところは紙の白を残します。この記事では、初心者の方でもそのまま試せる手順でご紹介します。
白が白く見えるのは「周りの色」のおかげ
まず、窓辺に置いた白いカップをじっくり観察してみてください。真っ白に見えていた面にも、窓側には空の青みが、テーブル側には木の茶色が、隣に置いた果物の赤やオレンジがうっすら映り込んでいるはずです。
白いものは光をよく反射するため、周りの色をそのまま映す鏡のような性質を持っています。この周りから映り込む色を「環境色」と呼びます。
つまり、白いものを描くとは、白を塗ることではなく周りの色を写し取ることなのです。
影を3段階に分けて、色で作る
次に、モチーフの明るさを3段階に分けて考えます。
- 明部:光が直接当たる一番明るい面。紙の白をそのまま生かします
- 中間:明部と影のあいだ。薄いグレーや淡い黄み、環境色をごく軽く重ねます
- 影:光が当たらない面。青や青紫を中心に、薄く何層か重ねて作ります
青や紫を混ぜた影にすると、不思議なことに明部の白がぐっと白く、明るく感じられます。
影の中でも、床に近い部分には床の色が反射して少し明るくなります。ここに茶色や黄土色をほんのり加えると、さらに自然な立体感が生まれます。
光源の向きを決めて、明部を紙の白で残す
描き始める前に、光がどこから来ているかを1つに決めましょう。左上から、のように方向をはっきりさせると、明部と影の位置が迷わず決まります。
一番明るいハイライトは、最後に白い色鉛筆で塗るのではなく、最初から塗らずに残しておくのがコツです。色鉛筆の白は紙の白より少しくすんでいて、上から重ねると濁りやすいからです。
塗る順番は次のとおりです。
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薄い色から、弱い筆圧で
薄い色から始め、筆圧は弱く、軽くなでるように塗ります。
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中間の面に環境色を重ねる
中間の面に環境色を重ね、全体のトーンを整えます。
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影に青紫を少しずつ重ねる
影の面に青紫を少しずつ重ね、一番暗いところだけ筆圧を強めます。
色鉛筆は濃い色を消すのが難しい画材です。薄い色から少しずつ足していけば失敗しにくくなりますよ。
身近な白いモチーフで練習する(白いカップ・白い花・白い紙)
同じ白でも、素材によって描き方は変わります。おすすめの練習順にご紹介します。
1. 白い紙や布
くしゃっと丸めた紙は、やわらかな陰影の練習にぴったりです。輪郭をくっきり描かず、影のグラデーションをなめらかにつなぐことを意識してみてください。
2. 白いカップ
陶器はつやがあるので、ハイライトが小さく鋭く出ます。紙の白をシャープに残し、周りの色の映り込みもはっきり描くと、つややかな質感になります。
3. 白い花
花びらが重なる部分には小さな影ができます。奥の花びらを少し暗く、手前の花びらを明るくして重なりを表現しましょう。花芯の黄色や葉の緑が花びらに映る様子を、ほんのり加えるのもポイントです。
用意するもの
白いものを描くのに、白い色鉛筆はほとんど出番がありません。そのかわりに活躍するのが、影の青・青紫、反射光の茶色や黄土色、そして環境色を拾うための淡い色たちです。
油性色鉛筆72色|3.0mmソフト芯・紙製ケース|初心者の塗り絵
影に使う青や紫、反射光の茶色までひととおりそろう初心者向けの72色。軽くなでるような弱い筆圧でも発色するソフト芯なので、薄い色から少しずつ重ねる描き方に向いています。
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色鉛筆|300色|缶ケース|丸軸|塗り絵
ごく淡い青みや黄みなど、白い面にうっすら映る環境色を細かく選び分けたい方に。色数が多いぶん、「見えた色にいちばん近い一本」を探す楽しさがあります。
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白いものを色鉛筆で描くときは、白を白で塗らないことが一番のポイントです。
- 白い面には周りの色が映っているので、環境色を探して写す
- 明部・中間・影の3段階に分け、影は青や紫で作る
- 光源を1つに決め、ハイライトは紙の白で塗り残す
- 薄い色から弱い筆圧で、少しずつ重ねる
身近な白いモチーフを1つ選んで、まずは5分ほど観察するところから始めてみてください。
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